側弯症とは、背骨が横方向に曲がる疾患です。重度の側弯症を患っている方は骨が変形して、筋肉や骨だけではなく、内臓にも影響が出ます。

日本側彎症学会は、マッサージや整体での側弯角度の改善・完治に関して医学的な改善は見込めないという意見を出しています。今の所、医学的には外科手術が有効な改善の処方だと言われています。

しかし、出来れば体に傷を残さずに改善させたいもの・・・そこで世界には様々なロルファーが側弯症を患う人にセッションを行い、数々の改善例を打ち出しています。

以下の文章はアメリカ、テキサス州のロルファーが一人の側弯症のクライアントにセッションを施した際の記録の翻訳です。本人から許可を取り、転載をしました。

「3年の年月をかけて、とある少女の側弯症を研究した結果、カイロプラクティックと深層の組織のワークは側弯症の改善に可能性があるという事がわかりました。by Erik Dalton

1993年当時、私のセッションルームに連れて来られた女の子、エイミーは13歳でした。彼女の側弯は顕著であり、最初は私と目を合わせてくれなかったし、下着姿になることもためらっていました。そこで私も側弯の度合いを知ったのです。彼女の歩行や運動のパターンを見た時「どこまで出来るか・・・」と悲観的になりました。しかし、評価をした後、深層のワークが助けになると思ったのです。

エイミーに顕著だったのが、彼女の椎間関節は屈折(側湾の力によって、肋骨や椎骨が変化する)していたのです。彼女の側弯症のタイプは構造的な側湾症だったため、それを引き起こしている結合組織などをリリースすることで、側弯が改善されると考えたのです。いくつかのモーションテストを行ううちに、立位でも座位でも、胸椎を右側屈、左回旋させることで側弯を真っ直ぐに出来ると感じていました。問診を行っていると、興味深い事に彼女の母が、エイミーはその背骨の見かけを治そうと毎日、左腕で棒にぶら下がっているという事を教えて貰いました。その結果エイミーは肋骨と椎間関節の動きとみずみずしさを保っていたのです。

下の写真で解る通り、エイミーは胸椎と腰椎に側湾が見られました。まず骨盤の位置を調整する前に、脚の長さをまず図ろうと、友人のカイロプラクターに頼んでレントゲンを撮る事にしました。すると、まず脚へのワークが必要と解ったのです。

まず最初に、エイミーに合わせたロルフィング10シリーズを受けてもらいました。何故ならば、脚が腰椎と胸椎の負担を負っている事に注目したからです。腰椎の負担を減らす為に、右膝が過伸展(反りすぎている)しているのが解りますか?

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エイミーの話をさらに聞くと、右半身に少し麻痺があり、それはポリオの様な症状からきてるのでは?と疑いをかけました。側弯症が見られる一年程前、彼女は深刻な感染症に掛かり、その結果右半身に若干のしびれが残ったのです。評価をすると、凹んだ側の神経系は突出した側よりも発達している事が解りました。

左側に残る腰方形筋、腹斜筋、脊柱起立筋の緊張と癒着を剥がすのは難しいものでした。また右側の大腰筋、菱形筋、僧帽筋、三角筋後部の固さも顕著でした。
エイミーの側弯症は、まるでその状態で閉じ込められているようでした。筋のバランスの差が元々の機能を隠しているようでもありました。

大腰筋は交感神経、副交感神経のどちらとも関わりがあるので、感染症にかかった経験のあるエイミーの大腰筋はひどく弱っていました。右側の弱った大腰筋が伸ばされ、退化している状態なので、逆側は反対に、緊張していました。この二つのバランス差によって非対称な湾曲が生まれたのです。大腰筋は胸椎12番から腰椎1番にかけて、重要な役割を負っているのです。

最初のセッションから3年後、彼女の椎間関節の可動性を上げる為に、カイロプラクティックの友人の元へ連れて行きました。アトウォーター氏はオクラホマに建設された、アメリカで二番目に古いカイロの大学の先生でもありました。彼はエイミーを9回程施術し、また私も彼とチームになってセッションをしました。彼の大きな仕事は、ロルフィングの効果を上げる為に、関節の可動性を上げる事でした。カイロ独特の素早いスラストは骨化したり、固くなった関節包をリリースするために必要だったのです。また横隔膜や骨盤底をリリースする事は、彼女の腹腔をリリースするためにも必要でした。」
元のURL
http://erikdalton.com/media/published-articles/scoliosis-a-case-study/