鎖骨下筋と筋膜と胸郭出口

鎖骨下筋と言えば、肩甲帯の授業で習うとは思うのですが「はぁ…習ったのは習ったけど、そんなに大事な組織じゃないよね?」という声が聞こえてきそうです。
がしかし!すごく大切な筋なのです。まず機能からですが、鎖骨を引き下げる機能があり第一肋骨と鎖骨を繋いでいます。もともとこの間のスペースは元々狭い上に腕神経叢、鎖骨下動脈、静脈が走っています。すると鎖骨下筋が硬くなり、鎖骨が引き下げられるとこれらの組織が絞扼されて胸郭出口になる可能性があります。
鎖骨下筋は繋がりも面白いのです。停止部の鎖骨部には菱形靭帯と円錐靭帯と付着部で繊維を交換しており、靭帯と筋は繋がってるんです。これらの靭帯の役割は鎖骨の過度の挙上を抑える、肩甲骨の安定などなど。つまりこれらの繋がりを考慮すると鎖骨下筋が硬くなると肩甲骨の動きも制限される可能性があります。
さて、最後に首、肩の筋膜の繋がり、静脈の繋がりについて。先日書いたMiddle cervical fasciaは静脈と付着してます。そして呼吸をすると筋膜がストレッチ、弛緩して、静脈が血管拡張して血流を促進してます。そしてMiddle cervical fasciaは鎖骨に付着して、鎖骨下筋膜を介して、鎖骨胸筋筋膜に繋がります。そして鎖骨下筋膜(鎖骨下筋)と鎖骨胸筋筋膜は鎖骨下静脈が付着して並走してます。ということは呼吸の際にこれらの筋膜や筋がストレッチ、弛緩して血管拡張→血流が促進。という流れなんですけど、これらの組織が癒着なり固着なりすると、血管拡張が阻害されて血流が阻害されて胸郭出口…という可能性もあるんです。
なので鎖骨下筋だけとっても胸郭、頸部、血管、神経など、様々な組織と関わりがあるんですよ。

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